アラクネの書棚

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真冬氏『パストラール』(SFファンタジー、長編)

崩れかけた町で出逢ったのは、記憶を失った一人の少女と、どうしても叶えたい願いを持つ一人の青年。
二人は、滅亡に瀕した地を旅する、道づれとなった。

優しい雰囲気のSFファンタジー。

長編ですので、少々読了に時間がかかるかもしれませんが、今回の感想はいつもにましてネタバレです。ご興味ある方は、お読みになってから先にお進みください。

■真冬氏サイト『君のそばで会おう』→『パストラール
Open▽
SFは少年の持ち物だ、というのは、かつて、SFの分野でよく言われてきたことだが。

この作品は、少女の感性に満ちている。
滅亡に瀕した世界の物語であるにもかかわらず、世界は美しく、人々は優しく。
人を恋する気持ちは、裏切られることなく、大切に護られている。

だから、かもしれない。
連載途中まで、何もかもが「満たされる」ラストシーンを予測していた。

けれど、ヒロイン蒼子は、旅の最大の目的を果たすことができない。
彼女は、本当は、双子である空子の臨終に立ち会いたくて、冷凍睡眠の危険まで冒したというのに。
蒼子が目的地パストラールに到着したときには、空子はすでに亡い。

そして、もう一つそこで明らかになるのは、蒼子は、冷凍睡眠に入る際に、双子である空子のために、恋人・陸海を置き去りにしていること。
陸海は、蒼子を止めるのではなく、危険の大きな、個人設置の冷凍睡眠で、時を越える旅の後を追う。

ラストシーン、蒼子は新しい女神となり、陸海はその伴走者となることで、ようやく、物語の欠落は埋め戻され、本当の大団円を迎える。


作者によれば、この物語は、ずいぶん長いこと、温めていらっしゃった、とのこと。
文字どおり、少女のころに考え、大人になってから、文章化して発表なさったものなのだと思う。

それこそが、この物語の魅力の一部をなしているように思われる。


TB:『朽薔薇の残り香
そして今日もせんたく日和』→TB飛ばそうとしたんですが飛ばなかったです^^;

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- オンライン小説に愛を/小説・文学

  1. 2006/05/05(金)
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