アラクネの書棚

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中原まなみ氏『幸せは、舞い散る花びら』(現代FT,70枚)

中学生のヒロインに、高校生の先輩が投げる「座敷わらし」という言葉が、思いがけない展開を見せるファンタジー。
■中原まなみ氏サイト『ふぁんたじ~ぽけっと』→小説TOP→短編集→『幸せは、舞い散る花びら』

以下感想、ネタバレあり。
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けっこう「のほほん」とした雰囲気で話が始まるわけです。

なんの気なしに、職場の昼休みに読み出して、大失敗。
目がうるうるなのをごまかすのが、大変でした。(←家帰ってから読め>自分)


「あたし」の性格から目の前の情景、そして、ひどく色気のある「抱擁」シーンまで描ききる、一人称文体の上手さ。
男モノの銀の指輪という小道具。
そして、桜。
咲く花の美しさだけではなくて、人に踏まれた花びらのきたならしさまで描かれる、使い方の確かさ。

いろんな要素がからみあって、読者を物語りに引き込むのだと思います。


幾度も繰り返される「狂っている」という言葉。
狂気、というのが、こういうものなのかどうか、私には判りません。
狂っている、というより、深手を負っている。
「先輩」も「あたし」も、心に負った傷を癒すことができず、まして桜の花が咲く時期にはことさら傷がうずくのでしょう。
それは、狂気かどうかは判らないけれど、正常でもなく。

その中で、「のほほん」から「憎悪」まで揺れ動く先輩と、事実をつきつけられてゆく「あたし」。

ラストの「あたし」の選択を、喜ぶ人はいないでしょう。友達の薫も、お母さんも、真実を知ったらどれほどツライか。けれど「あたし」は絶対に彼らには彼らの幸運の理由を伝えないのでしょうね…。


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- オンライン小説に愛を/小説・文学

  1. 2005/08/03(水)
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