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生活水準『煙草呑みの犬』(現代幻想、6枚)ほか

 たばこ屋の主人が「お客さん」と呼ぶ相手は、背中に黒い斑がある白い犬だった。
 現実に近いような遠いような、掌編、原稿用紙6枚。
■ブログ『生活水準』『煙草呑みの犬』

以下感想
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『生活水準』との出会いは、AmebaBlogの、「ブログ小説部屋」という「Amebaスクラップブック」の一ページだった。
 登録されたブログ作品の数行ずつが、並んで表示される。ラブストーリーや学園ものの各章冒頭らしき文字列が並ぶなかに、妙にオーラを放つ文章があった。それが『生活水準』だった。作品は『』と記憶している。

『生活水準』の作品は、読みきりの掌編~短編で、ブログでもっとも掲載しやすい作品形態。ただし、短いとはいっても、文体はみっしりと密度が高く、心地よい持ち重(かさ)がある。ファンタジーやSFより、「幻想小説」という言葉が似合う分野の作品が多い。


 1週間に1度の更新ペースをほぼ崩さず、今週、20作目を迎えられた。一つの節目としてお祝い申し上げるとともに、このブログに蓄積された作品が「読みきれないほど多く」なる前に、自分のささやかな感想ブログでご紹介をしたいという気持ちがあった。

 「紹介の「核」になる1作をご選択いただけませんでしょうか?」

 私の身勝手な申し出に、作者が挙げてくださったのが、『窓枠に嵌った大男の話』と『煙草呑みの犬』である。

『窓枠に嵌った大男の話』は、原稿用紙2枚の小品。『煙草呑みの犬』は原稿用紙6枚ほどになる。

『窓枠に嵌った大男の話』は、ペローの手が入る前の、おとぎ話を思わせる。騎士道的な勧善懲悪はなく、古い時代の庶民のような諦念と、静かな生命力のようなものがある。

『煙草呑みの犬』は、テイストが異なる。店主は、犬に好意をもっている。犬も、煙草を受け取り、毎日通ってくることで、店主と交流する。それは、現実世界にしばしば見られる、人間の側から押しつけがましく信じ込む、動物と人間のうるわしき交流より、かえってリアルで、ほっこりと暖かい。

 とはいえ。『生活水準』に掲載された物語は、全体のトーンはクールで、どこか読者を突き放した匂いが感じられる。正直なところ、私は『生活水準』がサイト名なのかハンドル名なのかも存知あげずにこれを書いている。そういえば、紹介を書くにあたって、それを確認しようとも思わなかった。そのどちらともつかない捉えどころのなさが、ここにある作品群に似合うような気がしたからである

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- オンライン小説に愛を/小説・文学

  1. 2006/07/05(水)
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