アラクネの書棚

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『通信連絡便315』航空小説27枚

 林氏の、情景の描写力と、航空機に関する該博な知識が、共に生かされた短編小説。舞台は、航空機が実用化されて間もない時代。夜の空、闇のあわいに現れるのは……。
■林氏サイト『文技研』→作品・完結→短文→『通信連絡便315

以下、ネタバレ感想。
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 ネタバレ領域以前に「これは幻想小説です」と書きたくなかったので、紹介文に苦労した(笑)
 読者の皆さまにはぜひ、この作品のなかで、現実から幻想に作中世界が切り替わる時に、私が感じた嬉しい驚きを共有していただきたかったのである。
 「続きを読む」をつけたブログなので、ネタバレのない感想を書くのは、もう、自分的に諦めていいことにしたのだが(←勝手にw)、紹介だけでも、読者に自分の驚きを共有していただけるように書くのは、けっこう難しい。

 この小説は、夜の上空、モノトーンの情景描写で始まる。夜の闇、黒い厚い雲、かすかに白い月の光り。飛行機の翼は凍り、いつ飛行に支障がでないとも限らない。寒い、眠いというよりも、感覚が「死んでいく」と描写される絶対状況である。初読の際、このあたりの描写が少し重いかな、とも感じたのだが。
 死と隣あわせの描写が続いた後だからこそ、鬱金色の夕焼けに彩られた、エルグの夢の回想シーンの美しさは、「ほっとする」というのだろうか、「はっとさせられる」というべきか。
 そして、クライマックスの「トリエステ」との遭遇シーン。夜の光景だというのに、夜光虫の青白い光りに浮かびあがる船の描写は、幻想的に美しい。

 ラスト、時空を超えた「想い」の物語であることが明かされる。このラストシーンで、私は、重い夜闇の描写を読み通したことが「むくわれた」と感じたのだが。今回ご紹介した皆様にも、同じ感覚を味わっていただけたら、と、願っている。

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- オンラインノベル読書感想記/小説・文学

  1. 2007/07/29(日)
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